用途別シミュレーション / キーホルダー
3Dプリンターのキーホルダー原価と販売価格|計算例
3Dプリンターで小型のキーホルダーを製作して販売するとき、材料費だけで価格を決めると、電気代や機材費、失敗分、梱包・送料、販売手数料を回収できないことがあります。ここでは仮の条件で1個あたりの原価と販売価格を試算します。
キーホルダー1個の計算例
まずは、フィラメント価格2,500円・スプール重量1,000g、作品の使用量15g、印刷時間1.2時間などの仮定で試算します。金具、後処理、人件費、税金、固定出品料などは必要に応じて別途計上してください。
条件を変更して試算
結果は入力条件に基づく概算です。
条件を変えて原価・販売価格を比較
左側の計算条件を基準に、材料使用量・印刷時間・失敗率だけを変えたケースと比較します。フィラメント単価や電気料金など、その他の条件は共通です。
| 比較項目 | 基準条件 | 変更条件 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 材料使用量 | — | — | — |
| 印刷時間 | — | — | — |
| 製造原価(失敗率反映) | — | — | — |
| 梱包・送料込み原価 | — | — | — |
| 目標利益率を考慮した販売価格 | — | — | — |
結果は入力条件に基づく概算です。
初期設定での原価と販売価格の計算例
上の初期設定では、フィラメント15g・印刷1.2時間・失敗率5%を想定しています。この条件での製造原価は約81円、梱包費を含む原価は約111円です。販売手数料10%、目標利益率30%として計算すると、販売価格の試算は186円になります。これは入力した費用だけを使った計算例であり、実際の販売価格を保証するものではありません。
| 計算項目 | 計算例 | 金額(概算) |
|---|---|---|
| フィラメント材料費 | 2,500円 ÷ 1,000g × 15g | 約38円 |
| 電気代 | 150W × 1.2時間 ÷ 1,000 × 31円/kWh | 約6円 |
| 機材費 | 60,000円 ÷ 3,000時間 × 1.2時間 | 24円 |
| 消耗品など | 入力した1個あたりの費用 | 10円 |
| 失敗率の調整 | 製造にかかる費用 ÷(1 − 5%) | 製造原価 約81円 |
| 梱包・送料込み原価 | 製造原価 + 梱包費30円 + 送料0円 | 約111円 |
| 販売価格の試算 | 総原価 ÷(1 − 手数料10% − 目標利益率30%)を切り上げ | 186円 |
販売価格186円の場合、手数料を10%として差し引いた後の利益は約56円、売価に対する利益率は約30%です。ここでいう利益率は「原価に30%を上乗せする」という意味ではなく、販売価格に対する利益の割合です。金具・作業時間・税金・固定出品料などを追加すると必要な価格は上がります。
材料使用量や失敗率が増えたら?
比較欄の初期設定(材料20g・印刷1.5時間・失敗率10%)では、同じフィラメント単価や販売条件でも、製造原価は約108円、梱包費込み原価は約138円、目標利益率を考慮した販売価格は230円になります。材料使用量だけでなく、印刷時間と失敗率も価格に影響するため、スライサーの見積もりや実際の製作記録に合わせて条件を更新してください。
原価の内訳を確認する
| 費用 | 計算の考え方 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 材料費 | フィラメント価格 ÷ スプール重量 × 使用量 | サポート材やパージ分を含めるか |
| 電気代 | 消費電力 × 印刷時間 × 電気料金単価 | 消費電力は機種や加熱状況で変わる |
| 機材費 | 購入価格 ÷ 想定使用可能時間 × 印刷時間 | 修理・保守費を別途考慮する |
| 失敗分 | 失敗率を踏まえて製造原価を調整 | 失敗率の定義を一貫させる |
| 梱包・送料 | 1個あたりの梱包費と出品者負担送料 | 購入者負担なら送料を二重計上しない |
| 販売手数料 | 販売価格に手数料率を適用 | 固定手数料があれば別途加算する |
キーホルダーの価格を決めるときの注意点
- 金具や付属品:リング、チェーン、接着剤などが必要なら材料費に加えます。
- 後処理:サポート除去、研磨、組み立て、検品などの作業時間を見積もります。
- デザインとライセンス:配布データや購入したモデルを販売に使う場合、商用利用条件を確認します。
- 価格と需要:計算上の価格は最低限の判断材料です。品質、独自性、納期、競合価格、顧客が感じる価値も検討します。
- 複数個の注文:一度に複数個を造形できる場合、段取り時間や失敗率が変わる可能性があります。数量ごとに条件を確認してください。
よくある質問
材料費が数十円なら、販売価格も安くてよいですか?
材料費だけでは判断できません。印刷時間、機材費、失敗分、金具、後処理、梱包、送料、手数料などを含め、需要や品質も考慮します。
この計算結果をそのまま販売価格にしてよいですか?
計算結果は価格検討の目安です。入力漏れや固定手数料、税金、人件費、返品・再発送などがある場合は別途確認してください。
実際の造形で使う材料量はどう調べますか?
スライサーが表示する材料使用量や印刷時間を使うと、モデルごとの見積もりに近づきます。サポート材やブリムなどの設定も確認してください。
実際の条件で詳しく計算する
材料費、電気代、機材費、失敗率、梱包・送料、販売手数料などをまとめて確認したい場合は、メインの原価計算ツールをご利用ください。
複数商品の見積もりを効率化する
キーホルダー以外の商品も扱う場合は、Proの一括見積もり機能で最大20商品までの原価・販売価格・注文利益をまとめて計算し、CSVで出力できます。
関連記事
計算例の前提は、利用する機材・材料・販売条件に合わせて見直してください。